WordPress6.7 をチェックしています


WordPress6.7 RC1 が 公開されました。 WordPress6.7 は 2024年11月12日に リリースされる予定なので いろいろチェックをしています。

その中の WordPress6.7 で気がついたところを取り上げていきます。
これから追加・変更があるかもですので、説明や画像等がリリース時と違う場合もありますが随時チェックしていく予定です。

※この記事は、新しいブロックテーマ「Twenty Twenty-Five」でテストしています。クラシックテーマでは使えない機能もありますのでご了承ください。

リリースまでのスケジュールは WordPress 6.7 Development Cycle に載っています。

WordPress6.7 RC1
https://wordpress.org/news/2024/10/wordpress-6-7-release-candidate-1/

【2024/11/13】WordPress 6.7 “Rollins”リリースされました。
https://wordpress.org/news/2024/11/rollins/

 

新しいデフォルトテーマ「Twenty Twenty-Five」

新しいデフォルトテーマ「Twenty Twenty-Five」がリリースされました。

「Twenty Twenty-Five」は「Twenty Twenty-Four」「Twenty Twenty-Three」や「Twenty Twenty-Two」と同様に 「サイトエディタ」で編集できる「ブロックテーマ」になっています。
※「Twenty Twenty-Five」「Twenty Twenty-Four」「Twenty Twenty-Three」や「Twenty Twenty-Two」のように サイトエディタで編集するテーマを「ブロックテーマ」、従来のテーマを「クラシックテーマ」と呼ばれるようになっています。
※「Twenty Twenty-Five」は WordPress6.7以降で使えます。

【参考】Introducing Twenty Twenty-Five
https://make.wordpress.org/core/2024/08/15/introducing-twenty-twenty-five/

「Twenty Twenty-Five」についてはこちらでも紹介していますのでご覧ください。

WordPress6.7 新デフォルトテーマ Twenty Twenty-Five をチェックしています

ブロックエディタ

Gutenberg

WordPress6.6では「Gutenbergプラグインver18.5」でしたが WordPress6.7では「Gutenbergプラグイン ver19.3」までが組み込まれました。
これらGutenbergプラグインの過去のバージョンの記事を見る事で 何が変更して追加されたか を見る事ができます。

Gutenbergの新機能 ver18.6 Gutenbergの新機能 ver18.7 Gutenbergの新機能 ver18.8 Gutenbergの新機能 ver18.9 Gutenbergの新機能 ver19.0 Gutenbergの新機能 ver19.1 Gutenbergの新機能 ver19.2 Gutenbergの新機能 ver19.3

 

ブロックごとのデザインツールの一覧

WordPressのバージョンアップごとに 各ブロックでインサーターで使用できる機能が追加されています。
ここではブロックごとのデザインツールの一覧を確認する事ができます。

【参考】Roster of design tools per block (WordPress 6.7 edition)
https://make.wordpress.org/core/2024/10/17/roster-of-design-tools-per-block-wordpress-6-6-edition-2/

 

ズームアウトモード(19.3)

ズームアウトモードが利用できるようになりました。

この新しいモードでは、ユーザーはズームアウトして、細かいブロック編集ではなくパターンレベルで編集および作成できます。

【参考】Developer Notes for Zoom Out in WordPress 6.7
https://make.wordpress.org/core/2024/10/21/developer-notes-for-zoom-out-in-wordpress-6-7/

【参考】Zoom Out Mode: Iteration issue: WordPress 6.7#64197
https://github.com/WordPress/gutenberg/issues/64197

 
 

ブロックの追加/変更機能

WordPress6.7では既存ブロックに新しい機能が追加されています。
但し、デフォルトでは無効になっていたり クラシックテーマでは反映されていない機能(設定にもよりますが)もありますのでご注意ください。

グループブロック(18.8)

グループブロックにドロップシャドウが設定できるようになりました。

【参考】Group: Add block support for shadow #63295
https://github.com/WordPress/gutenberg/pull/63295

 

個々のリスト項目ブロックの色のサポート(18.8)

リスト ブロック内の個々のリスト項目に、それらが属する全体のリストとは異なる色のスタイルを設定できるようになりました。

「背景」が見あたらない場合は3点リーダーをクリックしてください。

【参考】List Item: Add color support #59892
https://github.com/WordPress/gutenberg/pull/59892

 

ブロック間で設計ツールを統合(18.9)

ブロックデザインツールの一貫性を提供するための継続的な取り組みで、以下の機能が追加されました。

ギャラリーブロック 枠線
見出しブロック 枠線
段落ブロック 枠線
ソーシャルアイコンブロック 枠線
リストブロック 枠線、パディング/マージン
引用ブロック 枠線、パディング/マージン
ボタンブロック 全体の 枠線と影、パディング
画像ブロック マージン
検索ブロック マージン

【参考】Tracking: Addressing Design Tooling Consistency#43241
https://github.com/WordPress/gutenberg/issues/43241

 

自動電話番号リンク(19.3)

選択したテキストが電話番号の場合、リンク フィールドに自動的に「tel: 」が入力されるようになりました 。

【参考】Automatically add tel to phone number when linking url #64865
https://github.com/WordPress/gutenberg/pull/64865

 

画像ブロック(19.3)

複数の画像を画像ブロックにドロップして、ギャラリー ブロックに変換できるようになりました。
さらに、複数のファイル タイプをドロップすると、それぞれ適切なブロックが作成されます。

【参考】Drag and Drop: When dragging a mix of video, audio, and image blocks, create individual blocks as appropriate #65144
https://github.com/WordPress/gutenberg/pull/65144

【参考】Allow dropping multiple images to the image block #65030
https://github.com/WordPress/gutenberg/pull/65030

 

カテゴリ一覧ブロック

カテゴリ一覧ブロックに投稿タグも選択できるようになりました。
また、使っている他投稿タイプのカテゴリ/タグも選択できるようになりました。

【参考】Categories List block: Add dropdown for taxonomies #65272
https://github.com/WordPress/gutenberg/pull/65272

 
 

サイトエディタ(フルサイト編集 FSE)

サイトエディタの基本的な操作方法はこちらをご覧ください。

サイトエディタを使用する | WordPress日本語サポート
https://wordpress.com/ja/support/site-editor/

フォントサイズプリセットの編集(18.9)

グローバルスタイルでフォントプリセットの編集ができるようになりました。

【参考】Adding Font size presets UI #63057
https://github.com/WordPress/gutenberg/pull/63057

 

枠線(境界線)のサポート(19.0/19.1)

次のブロックに枠線(境界線)のサポートが追加されました。

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サイトタイトル
目次
コメント投稿者名
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投稿者略歴
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背景画像

グローバルスタイルでサイトまたはテーマ内のすべての引用ブロックまたはプルクォートブロックに背景画像を設定できるようになりました。(18.8)

【参考】Global styles: block background UI controls #60100
https://github.com/WordPress/gutenberg/pull/60100

 
一般のブロックもblock.jsonでブロックサポートを有効にすると引用、詩、投稿コンテンツブロックの背景画像がサポートされるようになりました。(18.6)

【参考】
https://github.com/WordPress/gutenberg/pull/62499
https://github.com/WordPress/gutenberg/pull/62497
https://github.com/WordPress/gutenberg/pull/62498

 
 

WordPress Core

HEIC画像

WordPress6.7では、iPhoneで使われているHEIC画像アップロードでは可能な場合はサーバー上で自動的に JPEG に変換されるようになります。

但し、サーバー側の ImageMagick がHEIC画像に対応している必要があります。
WordPress6.5からのAVIF画像や今回のHEIC画像サポートはサーバー側の対応が必要ですので早く対応してほしいところですね。

【参考】Automatic conversion of HEIC images to JPEG in WordPress 6.7
https://make.wordpress.org/core/2024/08/15/automatic-conversion-of-heic-images-to-jpeg-in-wordpress-6-7/

 

PHPMailerを6.9.2に更新

メールを送信するモジュール「PHPMailer」が v6.9.1 から v6.9.2 へバージョンアップされました。
特に気にする必要はありませんが、問い合わせ等のメールテストはしといた方がいいです。

 
 

開発者向け

WordPress6.7 ではいろいろな機能やアクションフィルターが追加されています。
そのなかで ぉ! と思ったのを紹介します。

load_plugin_textdomain load_theme_textdomain

load_plugin_textdomain や load_theme_textdomain が 「裸」で呼び出された時、競合状態になるようです。
そのため、WordPress6.7から警告を出すようになりました。

結構この警告が出てるプラグインやテーマがありましたので見つけたら制作者に報告してあげてください。

【参考】Add _doing_it_wrong to load_plugin_textdomain
https://core.trac.wordpress.org/ticket/44937

【参考】Internationalization improvements in 6.7
https://make.wordpress.org/core/2024/10/21/i18n-improvements-6-7/

 

以下の対策で警告は出なくなります。
「load_plugin_textdomain」の場合は「plugins_loaded」又は「after_setup_theme」アクション内で呼び出すようにしてください。
「load_theme_textdomain」の場合は「after_setup_theme」アクション内で呼び出すようにしてください。

 

プラグインテンプレート登録 API(19.1)

プラグイン側でテンプレートを簡単に登録できるようになりました。
開発者ブログの今後のチュートリアルにご期待くださいとの事です。

【参考】New Plugin Template Registration API in WordPress 6.7
https://make.wordpress.org/core/2024/10/20/new-plugin-template-registration-api-in-wordpress-6-7/

【参考】Add plugin template registration API #61577
https://github.com/WordPress/gutenberg/pull/61577

 

新しい関数/フィルター

新しい関数の一部を紹介します。

●wp_img_tag_add_auto_sizes
HTML文字列に自動サイズを追加します。

●wp_sizes_attribute_includes_valid_auto
イメージに auto がすでに存在するかどうかをテストして、複数回追加されていないことを確認します。

【参考】Auto Sizes for Lazy Loaded Images in WordPress 6.7
https://make.wordpress.org/core/2024/10/18/auto-sizes-for-lazy-loaded-images-in-wordpress-6-7/

●register_block_template
●unregister_block_template
プラグインテンプレート登録APIです。

●wp_register_block_metadata_collection
パフォーマンスを向上させる新しいブロックタイプ登録 API

【参考】New block type registration APIs to improve performance in WordPress 6.7
https://make.wordpress.org/core/2024/10/17/new-block-type-registration-apis-to-improve-performance-in-wordpress-6-7/

 

非推奨になった関数

■wp_get_global_styles_custom_css()
※代わりに {@see ‘wp_get_global_stylesheet’} を使ってください。

■wp_enqueue_global_styles_custom_css()
※代わりに {@see ‘wp_enqueue_global_styles’ } を使ってください。

■wp_create_block_style_variation_instance_name
※代わりに `wp_unique_id( $variation . ‘–‘ )` を使ってください。

■current_user_can_for_blog
※代わりに current_user_can_for_site() を使ってください。

 

Field Guide

もっと他にも細かく知りたい場合はこちらのサイトでまとめられていますので御一読ください。

【WordPress6.7】theme.json の変更点
https://aki-hamano.blog/2024/10/14/wp6-7-theme-json/

Miscellaneous Block Editor Changes in WordPress 6.7
https://make.wordpress.org/core/2024/10/20/miscellaneous-block-editor-changes-in-wordpress-6-7/

WordPress 6.7 Field Guide
https://make.wordpress.org/core/2024/10/23/wordpress-6-7-field-guide/

 
 

おまけ

Block Bindings API

WordPress6.5から導入された Block Bindings APIは、新しいブロックを作成することなく既存のブロックの機能が拡張できるようになるAPIです。
例えば コアブロックの属性をカスタムフィールドに接続できるようになります。
今回はUIが改善されました。

【参考】Block Bindings: Improvements to the Editor Experience in 6.7
https://make.wordpress.org/core/2024/10/21/block-bindings-improvements-to-the-editor-experience-in-6-7/

 
 

バックアップとってね

メジャーアップデートでは必ずバックアップをとるようにしましょう。ファイルとデータベースのバックアップは必ずとるようにしてください。
 
【参考】WordPress のバックアップ – WordPress サポート
https://ja.wordpress.org/support/article/wordpress-backups/

できれば 本番のバックアップから テスト環境 を作って動作テストをする事をお勧めします。

 
 

ダウングレード

新しいメジャーバージョンのWordPressがリリースされて すぐにバージョンアップしても、今使ってるテーマやプラグインが対応していなくて なんかおかしい場合がよくあります。

こんな時は、対応してくれるまで ひとまず変更前のバージョンのWordPressに戻す という方法もあります。
※今使ってるWordPressのバージョンくらいは覚えといてくださいね。
 
【参考】WP Downgrade | Specific Core Version
https://ja.wordpress.org/plugins/wp-downgrade/