WordPress5.4 RC1 が 公開されました。 WordPress5.4は 2020年3月31日に リリースされる予定なので いろいろチェックをしています。
その中で WordPress5.4で気がついたところを取り上げていきます。
これから追加・変更があるかもですので、説明や画像等がリリース時と違う場合もありますが随時チェックしていく予定です。
リリースまでのスケジュールは WordPress 5.4 Development Cycle に載っています。
WordPress 5.4 Beta 1
https://wordpress.org/news/2020/02/wordpress-5-4-beta-1/
WordPress 5.4 Beta 2
https://wordpress.org/news/2020/02/wordpress-5-4-beta-2/
WordPress 5.4 Beta 3
https://wordpress.org/news/2020/02/wordpress-5-4-beta-3/
WordPress 5.4 RC1
https://wordpress.org/news/2020/03/wordpress-5-4-release-candidate/
WordPress 5.4 RC2
https://wordpress.org/news/2020/03/wordpress-5-4-rc2/
WordPress 5.4 RC3
https://wordpress.org/news/2020/03/wordpress-5-4-rc3/
WordPress 5.4 RC4
https://wordpress.org/news/2020/03/wordpress-5-4-rc4/
WordPress 5.4 RC5
https://wordpress.org/news/2020/03/wordpress-5-4-rc5/
【2020/04/01リリースされました】
WordPress 5.4「Adderley」
https://wordpress.org/news/2020/03/adderley/
Gutenbergブロックエディタ
WordPress5.3では「Gutenbergプラグインver6.5(一部v6.6/6.7)」でしたが WordPress5.4では「Gutenbergプラグイン(ver7.5)」が組み込まれました。
Gutenbergver6.6 から ver7.5 の間、だいぶんブロックエディタも機能が追加されました。
Gutenbergの過去のバージョンの記事を見る事で 何が変更して追加されたか を見る事ができます。
What’s new in Gutenberg? (12 February) v7.5
What’s new in Gutenberg? (5 February) v7.4
What’s new in Gutenberg? (22 January) v7.3
What’s new in Gutenberg? (8 January) v7.2
What’s new in Gutenberg? (11 December) v7.1
What’s new in Gutenberg? (27 November) v7.0
What’s new in Gutenberg? (13 November) v6.9
What’s new in Gutenberg? (30 October) v6.8
What’s new in Gutenberg? (16 October) v6.7
What’s new in Gutenberg? (2 October) v6.6
以下、個人的に「ほほぅ」と思ったところを紹介します、
フルスクリーンモード
最初、初めてエディターを開いたとき「フルスクリーンモード」になっています。
これをオフにするには右上のメニューアイコンをクリックして 「フルスクリーンモード」のチェックを外してください。
最新の記事
最新の記事ブロックではアイキャッチ画像が追加できるようになりました。
画像は サイズや位置など細かく設定できます。
インラインカラー
文章中で部分的に色を設定できるインラインカラーが追加されました。
※文字を選択して▼ボタンを押すと色指定できます。
ボタンブロック
ボタンブロックが新しくなりました。複数のボタンを並べて追加できるようになったり、ボタン色にグラデーションが使えるようになっています。
さらに ボタンテキストにもインラインカラーが使えます。
※以前に作ったボタンはそのまま使えますがグラデーションにしようと思ったら作り直しになります。
カバーブロック
カバーブロックも新しくなりました。
背景色にグラデーションが使えるようになったりテキスト部分にインラインカラーが使えるようになっています。
※以前のカバーブロックで作ったコードでは 最初の設定画面になってしまっていますので作り直しになるかもです。(公開画面は表示されています)
ギャラリーブロック
ギャラリーブロックでは設置した画像のサイズ(サムネイル/中/大/フル)を選べるようになりました。
※個別にはできないようです。
アイキャッチ画像
アイキャッチ画像設定では画像をアイキャッチセクションに直接ドラッグアンドドロップするだけで登録できるようになりました。
新しいブロック
新しいブロックでは「Social Icon」と「TikTok」が追加されました。
「Social Icon」では アイコンを追加→アイコンをクリックしてリンク用のURLを入れます。
「TikTok」はembed用のURLを入れるだけです。
テーマの要件チェック
WordPress5.2からプラグインでは 必要なWordPressの最低バージョンとPHPバージョンをチェックして どちらも満たしていないと 有効化できなくなりましたがテーマは未対応でした。
WordPress5.4からテーマも 必要なWordPressの最低バージョンとPHPバージョンのサポートが追加されました。
Requires PHP:最低限必要なPHPバージョン
Requires at least:最小のWordPressバージョン
テーマの WordPressの最低バージョンとPHPバージョンは テーマの style.css に書かれています。
【例】
Theme Name: Twenty Twenty Text Domain: twentytwenty Version: 1.1 Requires at least: 4.7 Requires PHP: 5.2.4
今のところ、WordPress5.4は チェック(見てる)だけで何もしていませんが、WordPress5.5で予定されている「プラグインとテーマの自動更新」で使われるのではないかと思われます。
開発者向けの関数
WordPress5.4ではいろいろな機能やアクションフィルターが追加されています。
そのなかで ぉ! と思ったのを紹介します。
apply_shortcodes
ショートコードを表示させる場合、do_shortcode関数 を利用していますが 明確に値を返す apply_shortcodes関数 が追加されました。
do_shortcode(do_で始まるの) なのに echo をつけないといけないのはどうなん? というところからだそうです。
do_shortcode関数の使い方は今まで通り変わりません。
【参考】
WordPress 5.4 introduces apply_shortcodes() as an alias for do_shortcode()
https://make.wordpress.org/core/2020/02/13/wordpress-5-4-introduces-apply-shortcodes-as-an-alias-for-do-shortcode/
WP Multibyte Patch
毎回 言いますが WordPress5.0から 必須のプラグインで 日本語版パッケージに 付属してた「WP Multibyte Patchプラグイン」は含まれなくなっています。
日本語で使う場合は 必ず 最新版のをインストール → 有効化 してくださいね。
【参考】
「WordPress 5.0 利用開始前に知っておくべきこと」
https://ja.wordpress.org/2018/11/04/things-to-know-before-using-wordpress-5-0/
WP Multibyte Patch プラグイン
https://ja.wordpress.org/plugins/wp-multibyte-patch/
WP Multibyte Patch – EastCoder;
https://eastcoder.com/code/wp-multibyte-patch/
本家版、日本語版 WordPress のマルチバイト文字の取り扱いに関する不具合の累積的修正と強化を行うプラグインです。英語圏で作られた WordPress を日本語環境で正しく動作させるために必要となる機能を網羅していますので、なんらかの対策を行っていない場合は導入をおすすめします。
今回反映されなかった機能
WordPressコアに組み込まれる(だろう)機能が ちらほらアナウンスされるようになってきました。
WordPress5.4に組み込まれるかも! と思ってましたが どうやら次回以降の予定になってるようです。
検証用として それぞれ Feature Plugin もリリースされてますのでもうすぐだと思います。
Lazy-Loading
imgタグとiframeタグに「loading=”lazy”」タグ が自動で追加されるようになります。
WordPress5.4からのつもりでしたが どうやら間に合わなかったようで WordPress5.5(2020/8)からになったようです。
【参考】
#feature-lazyloading | Make WordPress Core
https://make.wordpress.org/core/tag/feature-lazyloading/
Lazy Loading Feature Plugin By The WordPress Team
https://wordpress.org/plugins/wp-lazy-loading/
プラグインとテーマの自動更新
プラグインとテーマもWordPressコアのように自動更新できるようになります。
自動更新の対象は個別に選択できるようです。
【参考】Feature Plugin: WP Auto-updates
https://make.wordpress.org/core/2020/02/26/feature-plugin-wp-auto-updates/
WordPress Auto-updates By The WordPress Team
https://wordpress.org/plugins/wp-autoupdates/
XML Sitemaps
XML Sitemaps が標準で使えるようになります。
もう既にプラグインやテーマ等で設置している場合はどうするか考える必要がありますね。
【参考】Feature Plugin: XML Sitemaps
https://make.wordpress.org/core/2020/01/27/feature-plugin-xml-sitemaps/
Core Sitemaps Feature Plugin By Core Sitemaps Plugin Contributors
https://wordpress.org/plugins/core-sitemaps/
おまけ
IE11で警告
2月初め頃からだと思いますが IE11で管理画面に入るとこのように警告がでるようになりました。
これはWordPress5.3だけでなく4.9もでてます。
現在もIE11のサポートはされていますが、今後どうするかの議論は始まっています。
Define guidelines for minimum IE support
https://core.trac.wordpress.org/ticket/49696
ブロックベースのテーマ
ブロックベースのテーマへの移行を容易にする計画が始まったようです。
どうやって既存テーマをブロックベーステーマにするか等 テーマ作成者との議論をこれから開始るようです。
【参考】A plan to ease transition to block-based themes
https://make.wordpress.org/themes/2020/02/19/a-plan-to-ease-transition-to-block-based-themes/
ブロック開発のパッケージ
ブロックを開発する際には 今まで外部のいろいろなツールをインストール使って作っていましたが、WordPress 5.4から 公式にサポートされている最新のnpmベースの開発パッケージを提供されました。
これで、まずは「$ npm init @wordpress/block todo-list」とするだけで簡単にブロック開発を始める事ができます。
【参考】New @wordpress/create-block package for block scaffolding
https://make.wordpress.org/core/2020/02/28/new-wordpress-create-block-package-for-block-scaffolding/
バックアップとってね
メジャーアップデートでは必ずバックアップをとるようにしましょう。ファイルとデータベースのバックアップは必ずとるようにしてください。
今回のはブロック部分がだいぶん変わってますのでテーマとかCSSとかチェックしといた方がいいですね。
【参考】
WordPress のバックアップ – WordPress Codex 日本語版
http://wpdocs.osdn.jp/WordPress_%E3%81%AE%E3%83%90%E3%83%83%E3%82%AF%E3%82%A2%E3%83%83%E3%83%97
BackWPup – WordPress Backup Plugin
https://wordpress.org/plugins/backwpup/
できれば 本番のバックアップから テスト環境 を作って動作テストをする事をお勧めします。